2015年4月アーカイブ

 「鳥羽の藤」として市民の間で親しまれている、「鳥羽水環境保全センター」の藤の花。それは南区にある汚水処理場の敷地内に大切に育てられ、毎年4月下旬に汚水処理場の施設と共に公開されています。花見と施設見学を兼ねて訪れました。

 

  見学者が入門する、「東2号門」です。間もなく開門の時間です。

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  この「鳥羽水環境センター」は広大な敷地(460,460㎡)を持ち、西日本一の処理能力を誇っています。

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  門を入ってすぐ左に進むと、お目当ての藤棚が120メートルと広がり、回廊となっています。

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  見事な藤の花の満開です。

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   地に這うばかりの姿を見せています。

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  藤棚の回廊です。ベンチも置かれて一休みが出来るようになっています。

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  藤の花を愛でた後は、施設への見学と向かいました。施設の説明パンフレットです。

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  見学者コースの順番に従い、それぞれの箇所に説明もついております。左は「ポンプ場」、右は最初の汚水が流入する「スクリーン・沈砂池」

   です。

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  施設見学❶ 「スクリーン・沈砂池」です。市内の下水道から集められた汚水が最初に流入する場所で、大きなゴミや砂を取除きます。

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  施設見学❷ 「ポンプ場」です。「スクリーン・沈砂池」の汚水を処理しやすいようにポンプで汲み上げて「最初沈殿池」へ送ります。

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  地下1階の「ポンプ場操作室」です。電気式のポンプと、不測の事態に備えて予備のディーゼル式のポンプも備えて万全を期しています。

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   最下部の「スクリーン・沈砂池」の汚水を導入する大口径の導入管が奥まで何本も敷設されています。

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   地下2階のポンプで汲み上げた汚水を「最初沈殿池」に送り込んでいます。

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  広い「最初沈殿池」付近です。  

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  施設見学❸「最初沈殿池」です。ポンプで汲み上げた汚水を、時間をかけてゆっくり流し、「沈砂池」で沈まなかった小さなゴミや泥を沈殿させます、沈んだ砂や泥は「かき寄せ機」で集め、ポンプで処理する施設へ送ります。汚水の滞留時間は2.5〜3.0時間、池の深さ約3.5m(2階層)になっています。

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   施設見学❹「反応タンク」です。沈殿池からの送られた汚水を、微生物を含んだ「活性汚泥」を加え、空気を吹き込んでよく混ぜ合わせると、汚水に溶け込んでいるものや、最初沈殿池で沈まなかった小さなゴミが沈みやすくなり、汚れを分解します。汚水の滞留時間は5.0〜7.0時間です、タンクの深さ約10mです。

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   「反応タンク」付近です。

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   施設見学❺「最終沈殿池」です。反応タンクから送られた汚水は、この場所で最終きれいになった水と、底に沈んだ泥とに分かれ、きれいな水は放流し、底に沈んだ泥(活性汚泥)は反応タンクに送り返されます。汚水の滞留時間2.5〜3.0時間 深さ約3.5m(2階層)になっています。

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   「最終沈殿池」付近です。

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    広大な施設を見渡したところです。

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   施設の東北の一画に「焼却施設」が見えます。脱水した汚泥などを焼却して灰とし、一部はセメント原料などに再利用されます。

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    「焼却施設」です。

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   きれいになった水は消毒して「放水路」から河川に放流されます。

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  イベントとして「京都市消防音楽隊」のパレードが始まりました。

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   開門から20分も過ぎると、臨時バスなどを利用して多くの見学者が列を為して詰めかけ、藤棚付近はごった返していました。

 

 初めて汚水処理場を見学して感じたことは、日頃当たり前のように汚水を流して、その先のことは無頓着だったことが恥じられます。最新の設備と、従事する多くの人々の努力のおかげで、日々のの我々の生活が成立っていることを強く感じました。

 

 

 

 

 

 

 戦後間もなく、通学していた新制中学校のすぐそばに「六角堂」がありました。私達は京都のおへそ「六角さん」と親しみを込めて呼んでいました。今回久し振に訪れてみて、六角堂を取巻く様相が全く変わっていて驚きました。ただ六角堂の建物は今も昔も変わらないようでしたが。

 「六角堂」は正式には「紫雲山頂法寺」といい、本堂の建物が六角形であることから六角堂と通称で知られています。聖徳太子が四天王建立の用材を求めてこの地を訪れた時、御堂を建て、守護仏の如意輪観世音菩薩を安置して創建したと伝えられています。西国三十三所観音霊場、第十八番札所でもあり、またいけばな発祥の地で、「華道家元 池坊」としていけばな発展に尽くしています。   

 

  京都のメーンストリート烏丸通り、その六角通りを東に入ったところに面した、「山門」です。

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   「山門」を入ると、参道の正面に「本堂」があります。右手には「六角柳」が植栽されています。青々と茂った枝が地面まで伸びていて、地ずり柳とも言われています。平安時代、嵯峨天皇の妃の出合いを願う夢枕の故事から、昔から六角堂の柳に願をかけると良縁に恵まれると、縁結びの柳として知られ、沢山のおみくじが吊下げてあります。

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   「正面本堂」です。

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  本堂前に置かれているお線香を供える「大香炉」です。台座も六角で、邪鬼が「大香炉」を下から支えている面白い意匠になっています。

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   「本堂」で、ご本尊は「如意輪観世音菩薩」です。

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   六角形の「本堂」のいわれは「六の角」とは「眼、耳,鼻、舌、身、意」によって生ずる六欲のことで、人間の欲望、煩悩を脱して、角をなくし円満になることという祈りを込めて、六つの角を作ったと伝えられています。

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   本堂屋根の六角形の台座と共に美しい「宝珠」です。

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   「納経所」です。西国三十三所巡礼、十八番札所。洛陽三十三所、一番札所として多くの参詣者がお参りし、お札の授受を受けます。

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   「不動明王像」がお祀りされています。悪魔を退治する強い法力を持ち、怒りの形相をされた仏様です。

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  その横に並んでお祀りされている「石不動」です。

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   「親鸞堂」です。親鸞上人の夢のお告げを聞いておられる姿「夢想之像」と六角堂参籠のわらじ姿を刻まれた「草鞋の御影」が安置されています。

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   境内北側の池の隅に建つ「太子堂」です。聖徳太子ご自作と伝えられる、南無仏のが安置されています。

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   「太子堂」に広がる池は「聖徳太子沐浴跡」と伝えられる場所で、池の側に僧侶の住坊を建てたという「池坊」の名称の由来となったところです。

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   「いけばな発祥の地」のモニュメントです。「池坊専応口伝」の序文を掲げています。

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   その側に「三十二世池坊専好」の「水仙立花」のモニュメントがあります。専好は、元和・寛永の時代に活躍した家元で、いけばな史上不世出の名人で、寛永7年(1630年)に立てた水仙一色の立花を再現したものです。

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   京の都の中心地点の六角形の「へそ石」です。かってここが都の中心地だったので、へそ石と呼ばれています。もとは山門前の六角通りにありましたが、明治初期に現地に移されました。

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   「礎石」です。この礎石は六角堂境内の発掘調査により、16世紀前後に建っていた六角堂の礎石と考えられています。

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   「親鸞上人像」です。上人は毎夜、比叡山より六角堂本堂に参籠された、そのお姿を留めたものです。

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   「十六羅漢さん」です。羅漢さまはいつもにこにこして、貴賎上下の隔てなく和顔で接しています。その表情から学ぶところが多いようです。

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   境内にはたくさんの「お地蔵さん」が安置されています。境内南東にある「一言願い地蔵」です。欲張らずに一つだけ願い事をすると、叶えられるといわれています。「どうしようかな?」と思案している姿と表情がいいですね。

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  「不動明王」のそばに安置されている、円空仏に似通ったようなお地蔵様です。

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   「北向地蔵」です。」京都御所をお守りするため北に向いています。

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   「わらべ地蔵」です。「寝たり立ったり座ったりと」いろいろな姿で子供の守り本尊としてお馴染です。

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   最後に隣接する池坊の研修教室などがある、「WEST18」の9階から見下ろした「六角堂」です。六角堂と呼ばれる所以がわかります。

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「チューリップ」爛漫

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 この時期の植物園は散り始めた桜を尻目に、チューリップの花が、来園者の目を楽しませてくれます。

 チューリップはユリ科チューリップ属の植物です。和名は鬱金香(うこんこう)と呼ばれています。外観は、花弁の先端が丸いもの、尖ったもの、フリル状のものがあり、咲き方は、一重から八重です。「早生種」に、一重早咲き系、八重早咲き系、「中生種」に、トライアンフ系、ダーウィン・ハイブリッド系、「晩生種」に、一重遅咲き系、八重遅咲き系、ユリ咲き系、ビリディフローラ系、バーロット系などがあります。チューリップは新潟県、富山県の県花で両県は日本での最大の栽培県です。(ウィキペディア)より抜粋

 

 いろいろな品種のチューリップが、幾何学模様に植え付けられて、見た目も美しく楽しませてもらえます。

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   「シアトル」ユリ咲きです。

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     「ヒノマイ」(火の舞)ダーウィン・ハイブッリド系です。

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   「インペリアルレッド」ダーウィンハイブリッド系です。 

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    「イヌエンド」トライアンフ系です。

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    「ゲリットVDフォルク」トライアンフ系です。 

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    「セクシーレディー」 パーロット咲きです。

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    「サッポロ」ユリ咲きです。

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    「ハンスディクスタイル」トライアンフ系です。

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    「パラーダ」トライアンフ系です。

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     「マスカラ」トライアンフ系です。

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   「ラップトップ」トライアンフ系です。

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    「ハッピーピープル」トライアンフ系です。 

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     「シナエダブルー」トライアンフ系です。

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    「フィノラ」八重遅咲きです。

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    「コペックス」トライアンフ系です。

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     「アンジェリケ」です。

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    「ハミルトン」フリンジ咲きです。

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    「アスカ」(明日香)一重晩咲きです。

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    「ワーサ」フリンジ咲きです。

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    「ベニジシ」(紅獅子)八重晩咲きです。

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    「タイツブーツ」トライアンフ系です。   

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    「コイアカネ」(恋茜)トライアンフ系です。

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     「サネ」ユリ咲きです。

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    「エキゾチックパーロット」パーロット咲きです。

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    「スプリンググリーン」ヴィリディフロラ咲きです。

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桜の名所「平野神社」

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 今年の京都の桜シーズンは、天候不順で鬱陶しい日々が続いています。その合間を縫って、京都の桜名所の一つ、平野神社へ出かけました。この平野神社は、早咲きから遅咲きまで、桜の品種が非常に多く、長い期間お花見を楽しめるのが特徴です。

 

  「正面鳥居」と参道です。

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  参道の左右もさすがに桜の花盛りです。

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   「鳥居」を潜り参道を進みます。

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  参道脇の「末社」も満開の桜の樹木に覆われています。

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  「神門」脇の枝垂れ桜が参詣者の肩に触れるようです。この桜は「魁」(さきがけ)という品種で、平野神社発祥の枝垂れ桜で、平野神社の代表的名桜です。この桜が咲くと、京都のお花見が始まると言われています。

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  「魁」(さきがけ)です。

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   「神門」を過ぎて「拝殿」です。

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  「拝殿」を通して見る枝垂れ桜が満開です。

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  「八重紅枝垂桜」です。

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  「本殿」です。平野皇大神が祀られています。

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   可憐な「庭桜」です。

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  「衣笠」(きぬがさ)平野神社原木の桜です。

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  「衣笠」です。

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   「大内山」です。

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   「大内山」です。

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   白雲桜(しらくもさくら)百年余の古木であり、美麗で優雅、斎庭に相応しい花です。

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   「白雲桜」です。

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   「寝覚」(ねざめ)です。平野神社発祥の桜で、花は白い一重咲きで、葉が茂ると開花します。

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   「鬱金」(うこん)です。桜の品種の内、唯一黄色の花を咲かせる桜です。国内で見られるのは数少ないようです。

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   「鬱金」(うこん)です。

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   「楊貴妃」(ようきひ)です。

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   楊貴妃(ようきひ)です。

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    「芝山」(しばやま)花びらは白く円形で、しわ状のうねりがあります。

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    「芝山」(しばやま)です。

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    「朱雀」(すざく)です。花は半八重咲きで小花柄が長く下向きに咲きます。hi27.JPG

 

   「有明」(ありあけ)です。

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   「海棠」(かいとう)です。

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   「白妙」(しらたえ)です。

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   「桜苑」です。気楽にお弁当を持って、お花見ができるように、広大な桜苑が整備されています。桜苑をひと回りして、出口に向かいました。

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   「南門」です。お天気はあまり良くなかったですが、多くの品種の満開の桜に満足して、この南門から退出しました。

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 京都市内の「PARASOPHIA」の他の展示場へと、ガイドブックを携帯して、てくてくと歩いてきました。

 

  「PARASOPHIA」の100ページ近い無料のガイドブックです。

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   ❶ まず最初は、烏丸通三条の「大垣書店」のショーウィンドーです。「リサ・アン・アワーバック」1967年 アメリカ・ミシガン州生まれ、ロサンゼルスを拠点に活動しています。

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  「この織機を持って失せろ」2009年の作品を展示しています。産業革命で機械化が進む18世紀のイギリスで、手仕事の機会を失う事を恐れた労働者が起こした織機破壊運動と、富の再配分を行ったロビン・フッドの物語を融合して生まれた作品とのことです。

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   「京都芸術センター」(元明倫小学校)中京区室町蛸薬師 正面玄関です。

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  「アーノウト・ミック」1962年 オランダ・フローニング生まれ、アムステルダムを拠点に活動しています。元小学校の講堂に展示されています。無音のマルチチャンネルビデオを、連続した壁面に投影しています。ブラジルでの宗教儀式を撮影したドキュメンタリー映像と、300人の俳優を使っての映像を組合せて呈示しています。無音でありながら映像を追いながら、異様な熱気と高揚感が自分の中に音を生み出していくように感じられます。

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    「BAL建築現場」中京区河原町六角 建築現場の仮囲い壁面です。「ルイーズ・ローラ」 1947年アメリカニューヨーク州生まれ、ニューヨークを拠点に活動しています。京都市美術館に展示されている、同じ手法のトレース作品です。いつも人々の雑踏する繁華街ですが、しばらく見ていても関心を寄せる人はなく、ただ通り過ぎていくのみです。   

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   「堀川団地(上長者町棟)」上京区西堀川上長者町 堀川団地、上長者町棟の展示室です。老朽化して解体予定の団地で、1階の商店部分は営業しているところもありますが、居住者はありません。再訪してようやく探し当てた展示場です。3ヶ所の展示室がありますがその内の一つを紹介します。

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  「ビビロッティ・リスト」1962年 スイス・グラーブス生まれ、チューリヒを拠点に活動しています。団地の3階の2室を使用して、二つのプロジェクションを見せてくれます。一つは和室の天井いっぱいに映像が写し出され、鑑賞者は寝ころんで天井を見上げたり、あるいは壁にもたれたりしながら豊かな色彩の美しい映像を見入ります。それはまるで母親の胎内にいるということはこのようなことかも知れないと、思はせるような暖かく包み込まれるような、穏やか気持ちにさせてくれます。

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   もう一つの和室には布団が敷かれていて、その上布団に女性が宇宙の空間を舞い踊るような映像が投影され、ファンタジックな世界を垣間見る気分でした。

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    「河原町塩小路周辺」下京区京都芸術大学移転予定地 「フランツ・ヘフナー 1970年 ドイツ生まれ。 ハリー・ザックス」1974年ドイツ生まれ。両氏ともベルリンを拠点に活動しています。京都市美術館にも同作家の展示があります。この展示場も目印もなく、再訪してやっと探し当てました。

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  元の祟仁小学校などの、使用されない用具などを寄せ集めて制作されたオブジェです。どのような意図なのか理解できませんが、今、巷で問題になっている、いわゆるゴミ屋敷も、付近の人々にとっては、非常に不快で、火災の心配や、衛生上も悪く、はた迷惑な問題でも、屋敷の住人にとっては、その一つ一つがそれまでの生きた証しであり、生き様でもあるのかなと、このオブジェを見てふっとそんなことを感じました。

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   ❻「京都文化博物館 別館」(元 日本銀行)国重要文化財で明治39年(1906)に竣工しました。 中京区三条高倉 正面玄関です。

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  旧の日本銀行の建物らしく堅牢なカウンター(仕切り壁)と、豪華な意匠が目を惹きます。また、元の営業室がホールとして、いろいろな催しが行われています。

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  天井のの凝った意匠と造作も一つの芸術作品の趣があります。

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  階段の手摺にも風格があります。

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  「森村泰昌」 1951年 大阪生まれ、大阪を拠点に活動しています。美術史上の名画や人物などをモチーフにした、写真作品を一貫して制作しています。今回の展示では、ベラスケスの「ラス・メニーナ」を題材にして展開しています。

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  今回の「PARASOPHIA」では珍しく写真撮影が一部を除いて自由となり、その芸術作品の一端を紹介する事ができました。

 

 

 

 

 

 春爛漫の京都の街で「PARASOPHIA・京都現代芸術祭2015」が開催されています。京都市美術館をメーン会場に、京都文化博物館や京都芸術センターなどを舞台に国際的に活躍する新進気鋭の作家が作品を発表しています。現代芸術という作品を鑑賞するだけの素養や思考力、洞察力などは持ち合せてはいませんが、興味をそそられて覗いてみました。

 

 「PARASOPHIA」の案内ポスターです。まず主会場の京都市美術館を訪れました。 

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  美術館の前には大きなトレーラーが止まっています。これは劇作家の「やなぎみわ 」さんが使用する「移動舞台車 」で中上健次の小説「日輪の翼」上演するということです。会期終了後は全国に移動、旅公演を続けるそうです。      

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  「京都市美術館正面」です。今回の芸術祭は1,2階の展示室や地下室を含め全館作品発表の展示室となっています。

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  正面玄関にすでに倒錯したオブジェが入館する人たちを迎えます。

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 これは東出口に会期中、臨時に設置されたカフェの入口です。

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 「 蔡 国強」 1957年、中国福建省生まれ、ニューヨーク拠点に活動しています。北京オリンピックの開会式の花火の演出で知られ、奇抜なプロジェクトで世界的に知られています。正面玄関から入った中央の広い吹抜けに設置されたオブジェです。六角形七段の塔、長安の大雁塔を現しているとのことですが、日常の種々雑多な物が吊下げられ、人形が今にも飛び降りそうな姿を見せています。

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 「呉 玉禄」 農民発明家です。この塔の周りにはユーモラスなロボットが塗装をする動きを見ているだけでも楽しいです。この空間はフリー(無料)で誰でも入場できるので、子供から大人まで楽しいめる空間としてお薦めしたいです。

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  人間がぐるぐると振り回されています。誰が振り回しているのでしょうか。

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 「ジャン・リュック・ヴィルムート」 1952年 フランス生まれ パリ在住です。公共空間や日常的な場所での作品制作を手掛けています。まあ見たところ落書きの集大成と見間違うところですが、広島や福島の文字が多く見られ、中央の写真パネルは、広島原爆投下後の消息の伝言板などを集めています。それらがバランスを保っているところが不思議です。

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 「ウイリアム・ケントリッジ」 1955年南アフリカ、ヨハネスブルグ生まれ 同市で活動しています。「動くドローイング」とも呼ばれるデッサンをコマ撮りした手描きアニメーション・フィルムで世界的に知られた美術家です。       bi13.JPG

 

  「フランツ・ヘフナー 1970年 ドイツ生まれ 「ハリー・ザックス」1974年 ドイツ生まれ、両氏ともベルリンを拠点に活動しています。美術館の南入口に{Museum Casino}と題する展示を行っています。過去の展示に使用された備品を再利用し、美術館に残っている忘れ物の傘を利用しての展示です。彼らはその場にある材料を利用して、部外者として作品を構築していくという手法を用いています。私が見るところ、下部を人間の住む建物群と見るなら、そこに天上から一斉に槍が突き刺さるような自然の猛威の重苦しさを感じますが、勝手にいろいろ理屈をこねて、考えられるところが面白いところです。

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 「美術館の誕生」 南地下室です。 スライドショーで、「大礼記念京都美術館の誕生。 接収期から京都市美術館の誕生まで」など見せてくれます。常日頃、非公開の美術館の地下室に初めて潜入できて興味深く眺めました。

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  柱などにも昔の面影が残っているようです。

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   今も残る敗戦後の進駐軍による接収期の「靴磨き」の扉の看板です。美術館の誕生から敗戦後の変革期を経て、今の美術館が存在する事を改めて認識しました。

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 「南地下室」から1階への回り階段です。美術館にふさわしい重厚で美意識に満たされた空間です。

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 「アン・リスレゴー」 1962年 ノルウエートンスベルグ生まれ、コペンハーゲンとニューヨークで活動しています。CGアニメーションのフクロウが台詞を発し、フクロウの滑稽な動きが目を惹きつけます。

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 「ブラント・ジュンソー」1959年 アメリカ・ニューヨーク州生まれ。ベルリンとニューヨークを拠点に活動しています。巨大なガラスケースの中に、男女それぞれ別に納められた石膏による人体は、限られた空間の中で、のけ反り自由を求めて苦しんでいるように見えます。

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 「髙嶺 格」 1968年 鹿児島県生まれ 秋田を拠点に活動しています。北地下室に設置された床面はあたかも地表を表現していると思はせ、それらが照明により色彩豊かに表情が変わり、最後に漆黒の闇の中、天井から吊下げた小さな円盤が光を放ちながら周り続けるという、音響効果と相まって不思議な世界を表現していきます。

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 「グシュタヴォ・シュベリジョン」 1978年 ブラジル・リオデジャネイロ生まれ、同市を拠点に活動しています。

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  「アリン・ルンジャーン」 1975年 タイ・バンコク生まれ。同市を拠点に活動しています。この映像の前に立つと、両手で足を引張られるような錯覚に起こされます。タイと日本との交易史を、この手がページをめくって映像で解説しています。この映像と次の空間との関連性はどうなのか、奥へ入ると[Golden Teardrop]が展示されています。

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 [Golden Teardrop]です。2013年にヴェネツィア・ビエンナーレに出品された、真鍮の精微なインスタレーション(従来の彫刻や絵画のというジャンルに組み込まれない作品やその環境)を進化させて展示しています。微妙で視覚を惑わすような陰影を持つ作品です。

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 「アナ・トーフ」 1963年 ベルギー・モルツェル生まれ。ブリュセルを拠点に活動しています。展示されている「ファミリー・ブロット」と呼ばれる作品は彼女が選んだ先人たちの歴史を50点の版画によって展示しているといわれていますが、作品を理解できない僕には、展示室の上部採光窓からの光線があまりに美しく取上げてみました。

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  笠原恵実子 1963年 東京生まれ、藤沢市を拠点に活動しています。この作品は第二次世界大戦中に製造された、陶製手榴弾の遺物から発想を得て作品化したものです。私には個性の違う人間が囲まれた空間の中に、無理やり押込められて呻吟している様に見えましたが。

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  「倉智敬子+高橋悟」 倉智敬子 1957年大阪生まれ 高橋悟 1958年京都生まれです。漂白された法廷と、監獄の白い構造体を置き、鑑賞者は、法廷から監獄へと周りながら異様な体験を強いられます。監獄内では鏡に映る自分の姿を見る事になり、閉ざされた世界の中に自分の真の姿を見詰めよということなのでしょうか。

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 「石橋義正」1968年 京都生まれ 京都を中心に活動しています。美術、音楽、映像が融合する作品制作やパフォーマンスを行っています。鑑賞者は展示空間を移動しながら女性の人生を通じて、悪夢、幸福、身体、欲望といった関係性を考えるという空間を提供しています。狭くて暗い通路の向こうに自由に飛び立とうとする女性の姿、その女性の前を通り、暗幕の向こうに入っていきます。

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入ると、ドキッとするような緊張感に包まれます。手前の女性とスクリーンに映し出される光景、赤裸々に自分を開放できるトイレの空間、鑑賞者は自分で筋書きを作りながら次のブースへと進みます。

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水中から飛翔する女性、両手を大きく広げて解放感を味わっているのでしょうか。物語を鑑賞者に委ねる仕組みのようです。

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「ナイリー・バグラミアン」 1971年イラン・エスファハーン生まれ ベルリンを拠点に活動しています。難解そのもので、さすがにこの辺りまでくると疲れがどっと出てきます。

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 「ルイーズ・ローラ」 1947年アメリカニューヨーク州生まれ、ニューヨークを拠点に活動しています。河原町通のBAL建築現場の板囲いに展示されている、同じ手法のトレース作品です。

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 全館を巡り、2階の展示場出口から、正面玄関を見ると美術館としての風格が感じられます。その展示場の殆どの各ブースの空間を、独り占めにして贅沢で優雅な至福の時を過す事ができ大満足の「パラ・ソフィア」でした。

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古くからの気の置けない親しい友人たちと、「大坂城公園」の桜見物を兼ねて「鶴橋」へ食事に行こうと出かけました。

 

  「JR鶴橋駅」です。

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  駅を出ると、狭い露地に商店が立ち並んでいます。

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  「韓国料理」を店頭に並べて、威勢のよい売り声が聞こえます。

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  ここは大通りですが、縦横に狭い露地が交叉して、商店がひしめき合っています。

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  以前に「鶴橋」を訪れたのは夜で分からなかったのですが、「鶴橋鮮魚市場」があり。この界隈には魚屋さんを始め、刃物屋さん、氷屋さんなど、関連商店70軒以上軒を連ねています。庶民の台所を支えて、飾り気のない、親しまれている雰囲気が、買い物客との会話の中から感じられます。

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   八百屋さんの店頭です。昔はこのような八百屋さんの店頭風景が、街中あちらこちらに見られましたが、スーパーなどに押されて徐々に消えていくのは淋しいものです。

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  韓国料理のお店がひしめき合って、丁度、昼時、呼び込みが激しいです。

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  今日のお目当ての焼き肉です。まず最初に運ばれてきた一皿です。食べて飲んでお腹いっぱいに、大満足で大阪城公園に向かいました。

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  環状線で「鶴橋駅」から「森ノ宮駅」へ、多くの人が大阪城公園に向かって行きます。

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   大阪城公園への入口です。ウイークディにもかかわらず多くの人で賑わっています。

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  公園に入るとまず「円形の噴水」があり、5月中旬から下旬という気温に、たくさんの子供たちが裸になって水遊びを楽しんでいます。

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  噴水を抜けて「市民の森」を右手に大坂城に向って歩を進めます。大阪を良く知る友人によると、昔はこの辺りは何もなかったところだとか、その後、整備されて立派な公園に衣替えしたようです。

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  左側には植木市の仮設テントが並んでいます。桜も満開に近いようです。

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  大坂城の「玉造口」にかかる「東外堀」にやってきました。

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  水温む「東外堀」の水面に鴨が気持ち良さそうに泳いでいます。

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   「玉造口」から「内濠」に沿って「楼門」に向かいます。

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  左手には「豊国神社」があり楼門が見えます。

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   大坂城に入城するいくつかの内の一つの「楼門」です。

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   楼門を潜り巨石が積まれた石垣をまわると正面に天守閣が見えます。

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   大勢の人が天守閣に上るために行列をしています。

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  内濠にそって天守閣を一回りします。

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  「内濠」を通して「青屋門」方向です。

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  「極楽橋」から「内濠」、「梅林」方向です

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  内濠にそって大坂城を一周です。turu32.JPG

 

  青屋門です。大坂城ホールへと続いています。

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   左に「梅林」の残り香を感じながら「玉造口」に戻ります。turu34.JPG

 

  桜も七分咲きから満開というところでしょうか。

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   絶好の行楽日和で気持ちの良い桜見物となり、階段を降りて「森ノ宮駅」へと戻りました。

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