「PARASOPHIA」京都国際現代芸術祭2015(2)

| コメント(0)

 京都市内の「PARASOPHIA」の他の展示場へと、ガイドブックを携帯して、てくてくと歩いてきました。

 

  「PARASOPHIA」の100ページ近い無料のガイドブックです。

bi00.jpeg

 

   ❶ まず最初は、烏丸通三条の「大垣書店」のショーウィンドーです。「リサ・アン・アワーバック」1967年 アメリカ・ミシガン州生まれ、ロサンゼルスを拠点に活動しています。

bi40.JPG

 

  「この織機を持って失せろ」2009年の作品を展示しています。産業革命で機械化が進む18世紀のイギリスで、手仕事の機会を失う事を恐れた労働者が起こした織機破壊運動と、富の再配分を行ったロビン・フッドの物語を融合して生まれた作品とのことです。

bi41.JPG

 

   「京都芸術センター」(元明倫小学校)中京区室町蛸薬師 正面玄関です。

bi42.JPG

 

  「アーノウト・ミック」1962年 オランダ・フローニング生まれ、アムステルダムを拠点に活動しています。元小学校の講堂に展示されています。無音のマルチチャンネルビデオを、連続した壁面に投影しています。ブラジルでの宗教儀式を撮影したドキュメンタリー映像と、300人の俳優を使っての映像を組合せて呈示しています。無音でありながら映像を追いながら、異様な熱気と高揚感が自分の中に音を生み出していくように感じられます。

bi43.JPG

 

bi45.JPG

 

    「BAL建築現場」中京区河原町六角 建築現場の仮囲い壁面です。「ルイーズ・ローラ」 1947年アメリカニューヨーク州生まれ、ニューヨークを拠点に活動しています。京都市美術館に展示されている、同じ手法のトレース作品です。いつも人々の雑踏する繁華街ですが、しばらく見ていても関心を寄せる人はなく、ただ通り過ぎていくのみです。   

bi47.JPG

 

bi49.JPG

 

   「堀川団地(上長者町棟)」上京区西堀川上長者町 堀川団地、上長者町棟の展示室です。老朽化して解体予定の団地で、1階の商店部分は営業しているところもありますが、居住者はありません。再訪してようやく探し当てた展示場です。3ヶ所の展示室がありますがその内の一つを紹介します。

bi50.JPG

 

  「ビビロッティ・リスト」1962年 スイス・グラーブス生まれ、チューリヒを拠点に活動しています。団地の3階の2室を使用して、二つのプロジェクションを見せてくれます。一つは和室の天井いっぱいに映像が写し出され、鑑賞者は寝ころんで天井を見上げたり、あるいは壁にもたれたりしながら豊かな色彩の美しい映像を見入ります。それはまるで母親の胎内にいるということはこのようなことかも知れないと、思はせるような暖かく包み込まれるような、穏やか気持ちにさせてくれます。

bi51.JPG

 

   もう一つの和室には布団が敷かれていて、その上布団に女性が宇宙の空間を舞い踊るような映像が投影され、ファンタジックな世界を垣間見る気分でした。

bi52.jpg

 

    「河原町塩小路周辺」下京区京都芸術大学移転予定地 「フランツ・ヘフナー 1970年 ドイツ生まれ。 ハリー・ザックス」1974年ドイツ生まれ。両氏ともベルリンを拠点に活動しています。京都市美術館にも同作家の展示があります。この展示場も目印もなく、再訪してやっと探し当てました。

bi53.JPG

 

  元の祟仁小学校などの、使用されない用具などを寄せ集めて制作されたオブジェです。どのような意図なのか理解できませんが、今、巷で問題になっている、いわゆるゴミ屋敷も、付近の人々にとっては、非常に不快で、火災の心配や、衛生上も悪く、はた迷惑な問題でも、屋敷の住人にとっては、その一つ一つがそれまでの生きた証しであり、生き様でもあるのかなと、このオブジェを見てふっとそんなことを感じました。

bi54.JPG

 

   ❻「京都文化博物館 別館」(元 日本銀行)国重要文化財で明治39年(1906)に竣工しました。 中京区三条高倉 正面玄関です。

bi55.jpg

 

  旧の日本銀行の建物らしく堅牢なカウンター(仕切り壁)と、豪華な意匠が目を惹きます。また、元の営業室がホールとして、いろいろな催しが行われています。

bi56.jpg

 

  天井のの凝った意匠と造作も一つの芸術作品の趣があります。

bi58.JPG

 

  階段の手摺にも風格があります。

bi59-1.jpg

 

  「森村泰昌」 1951年 大阪生まれ、大阪を拠点に活動しています。美術史上の名画や人物などをモチーフにした、写真作品を一貫して制作しています。今回の展示では、ベラスケスの「ラス・メニーナ」を題材にして展開しています。

bi59.JPG

 

  今回の「PARASOPHIA」では珍しく写真撮影が一部を除いて自由となり、その芸術作品の一端を紹介する事ができました。

 

 

 

 

 

コメントする

2020年3月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

このブログ記事について

このページは、Kが2015年4月 3日 08:46に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「「PARASOPHIA」京都国際現代芸術祭2015(1)」です。

次のブログ記事は「桜の名所「平野神社」」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.2.10