普段あまり縁のない裁判所、その裁判所のうちの「家庭裁判所」が公開されると聞き、見学してまいりました。家庭裁判所はご存知のように、夫婦の問題や、相続の問題、戸籍や親子、そして18歳未満の少年問題などを扱っています。家庭裁判所は京都府には京都家庭裁判所の他に、園部、宮津、舞鶴、福知山に支部が設けられています。
加茂川と高野川の合流地点近くの下鴨神社のそばに位置する「京都家庭裁判所」です。
「西棟」全景です。
正面玄関横の「母子像」です。
「西棟」にある「正面玄関」です。
中へ入ると、ロビーなどはガラス張りの明るい雰囲気になっています。
二階の階段室です。
「少年審判室」や「法廷」のある二階廊下です。
「少年審判室」です。
「少年審判室」は、18歳未満の未成年者の事件審判を行う部屋です。非公開で行われます。手前に保護者席、その前に当事者席、前方、左に書記官席、正面に裁判官席、右に家庭裁判所調査官席、付添人席などがあります。
「家事一号法廷」です。人事訴訟を行う場所です。代表的なものは離婚訴訟です。口頭弁論、証拠調べ、事実調査などを経て、和解の試みなどの後、判決を行います。
部屋の後方には傍聴席も設けられています。左に原告席、中央に証言台、その前に書記官席、前方に裁判官席及び参与席があり、右に被告席があります。
「傍聴席」です。
「京都家庭裁判所」は「西棟」と「東棟」に分かれていて、その間を、「渡り廊下」で連結されています。二階の渡り廊下の窓から眺める中庭です。丁度、紅葉の時期に公開されていて、中庭の風景を楽しむことができます。係争中の当事者にとっては、少しでも心和む風景を提供してくれているように思います。
「東棟」の1階には多くの「調停室」があります。右側に調停室が奥まで続いています。
「中庭」から見る「渡り廊下」です。
庭というより、モミジ、ケヤキ、エノキ、ムクノキ、アラガシ等が林立して、森の中にいるような趣があります。下鴨神社の旧境内に家庭裁判所が建設されたので、恐らく下鴨神社の糺の森(ただすのもり)をそのまま生かされたものと思われます。下を流れる泉川は下鴨神社の御手洗川から流れでてきたものです。
「中庭」からの「東棟」です。
「中庭」には「泉川」と「瀬見川」とが引かれていますが、瀬見川は枯れて流れはなく、落ち葉が川底に敷詰めたようになっています。
「瀬見川」です。洒落た石橋がかかっています。
「泉川」の清流です。この流れは「高野川」に注いでいます。
「泉川」の岸辺です。
裁判所と聞くだけでなにか厳めしい感じを持ちますが、この公開では、庁舎内や庭などに、多くの職員の方が案内役を務め、懇切丁寧に説明されていました。開かれた司法を理解してもらえるよう、努力されているように強く感じさせられました。
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