柚子の里として知られる、京都市右京区の「嵯峨水尾」(さがみずお)。愛宕山の南麓の静かな山里です。その山里の住民の方々が育てる「フジバカマ」が満開で、海を渡る蝶として知られる「アサギマダラ」が舞っていると新聞記事で知り、出掛けて来ました。
朝早く、府道50号京都日吉美山線を水尾に向かいました。起点は奥嵯峨の平野屋横の愛宕神社の一の鳥居です。
平野屋と、一の鳥居です。
嵯峨鳥居本から、六丁峠、落合、と続く道からJR嵯峨野線の保津峡鉄橋が見えます。
「落合」です。清瀧川と保津川の合流点です。時代劇に必ずといっていいほど登場するロケ場所です。
その落合の路傍にある、「芭蕉の句碑」です。(清滝や波に散り込青松葉)元禄7年
府道50号から見える、JR保津峡駅です。保津川の橋上の駅です。ここから山間を縫って、水尾への集落に向かいます。
「水尾」の集落は、山に囲まれている山間の狭い土地に民家が建ち並んでいます、府道沿いの民家です。裕福な村落で、民家の構えからもそれが窺えます。
道端の石垣に立ててある可愛らしい道標です。
水尾集落の府道沿いに、住民の方の熱意で育てられている「フジバカマ」、が満開です。一面淡い薄紅紫色に染まって見事な景色です。その上を「アサギマダラ」が乱舞していました。
「フジバカマ」の拡大です。
フジバカマに集まる「アサギマダラ」の写真を何枚か撮りましたが、上手く写せませんでした。ピントが甘く、ボケているのが残念です。
京都市内方向です。
フジバカマの隣地に、コスモスが一面に咲き乱れていました。
水尾は「柚子栽培発祥の地」といわれ、花園天皇が、この水尾に柚子を植えたとされ、江戸時代にすでに産地として広く知られていました。水尾の「柚子風呂」と「鶏鍋」は有名で、愛宕神社への参拝の後、水尾へ下りて、それを楽しむという人が冬期には多いようです。
「柚子畠」です。
このような柚子畠が散在しています。
「清和天皇社」です。集落の中にあり、水尾の里の氏神さんで、清和天皇を祭神としています。清和天皇(850年〜880年、平安時代前期)は30歳で出家し、仏道修業のため近畿各地をまわり、最後に水尾山寺に入り、この地を終焉の地と考えていましたが病気になり31歳で亡くなられました。
鳥居をくぐると階段状の参道が続いています。
「社殿」です
境内には、水尾の最初の氏神と伝えられる、4ヶ所の神を祀る「四所神社」が摂社として祀られています。
清和天皇の遺言により遺骨は水尾山上に埋葬され、「清和天皇水尾山陵」となっています。
「清和天皇水尾山陵参道」の道標です。
水尾山の山道を15分程登っていきます。北山杉の参道です。
静かな山上に「陵墓」がありました。美しく掃き清められていました。
この後、時間も早かったので、府道50号線を越畑方面に向かいました。
コメントする