JR東海が東京〜名古屋間で2027年時速500キロで開業を予定しているリニア中央新幹線、東京、名古屋間を40分で結ぶという、夢の超特急。山梨県の笛吹市から上野原市に全長42.8キロのリニア実験線を敷設し、2014年から走行テストを繰り返し、すでに営業運転に必要な技術は完成して、現在の東海道新幹線の経年劣化や大規模災害に備えて、すでに東京、名古屋間の工事が始まっています。この4月、機会があって、その山梨の実験線の超電導リニアに体験乗車してきました。
東海道新幹線の新横浜から横浜線、中央本線と乗継いで大月駅へ、そこから富士急山梨バスで山梨実験センターへ向かいます。
体験乗車の参加者に配られたパンフレットです。
降り立った、中央本線大月駅です。
駅前の風景です、これよりバスに乗り実験センターへ向かいます。体験乗車のある日はバスが臨時に増発されます。
バスに乗車して約20分、前方に実験線の高架が見えてきました。
トンネルの部分も見えています。
バスの終着点「山梨県立リニア見学センター」です。
「山梨県立リニア見学センター」は、実験センター及び車両基地に隣接する形で、実験線に沿って建物があり、時速500キロで走行する、超電導リニアを間近に見られる3階建て施設です。 乗車体験前の時間を利用して見学センターに入館しました。
パンフレットです。
「どきどきリニア館」の3階建ての建物です。
入口を入るとそこには2003年に世界最速記録(当時)581㌔を記録した試験車両の実車が展示され、車内にも入れるようになっています。
車内です。
また1階には、リニア開発の歴史をパネル展示しています。
2階には、リニアの仕組みの解説など体験するをテーマのもと、展示されています。
超電導コースターの実験も解説付きで行われています。
3階はシアターがあり、常時リニアの映像が上映され、別室にはリニアを中心とした大型のジオラマが子供たちを喜ばせています。
2、3階にはリニア走行試験を真下に見学できるスペースがあり、試験走行の通過時間が来るとアナウンスがあり、多くの人がカメラを構えて通過を待ちます。
見学スペースから見た手前車両基地、その向こうが試験センターです。
試験センターに停車中のリニア車両です。
見学スペースでは大型モニターで走行中の試験車両の現在位置や速度が標示されるように。なっています
驀進するリニア車両です。
見学センターを通過中です。
反対車線、トンネルからの車両です。
見学センターを通過中です。
リニア見学センターから、体験乗車集合場所に向かいます。
ものものしい雰囲気の中、受付を終えて会場に入ります。
会場に入ると指定された席に着席し、いろいろな注意事項を聞き、乗車を待ちます。壁面には見学センターと同じようなパネルが展示され、時間待ちに見るようになっています。
私たちが乗車する車両の走行予定が大型モニターに映し出されて説明を受けます。
203年のギネス世界記録の認定書も額に入れられ飾られています。
展示の一部です。
いよいよ乗車となります、2号車と3号車に分かれて指定席に着席します。
車内は左右2席づつの4人掛けとなっています。
前方上部にはモニターによる走行中の状況が映し出されるようになっています。
走行開始のアナウンスが流れると、たちまち加速していく、振動と騒音があり、丁度、飛行機が離陸するため滑走路を加速しているような感じで、時速150キロ位まではゴムタイヤで軌道上を走行しているためらしい、やがてスムーズに浮上すると(約10センチ)振動も騒音も無くなり、静かに安定して走行していきます。200キロ、300キロとみているまに加速して500キロで飛んでいく感じです。減速していく時も飛行機の着陸と同じで、浮上からタイヤに移行する時は滑走路にタイヤが触れる瞬間に似たちょっとしたショックを感じます。このような超高速で運行される車両に運転室もなく、運転者もいなく、すべて地上のセンターからの自動運転で行われるとは驚きです。
残念なのは、車窓から景色を楽しむという余裕がなく、旅を楽しむというにはほど遠いかもしれません、営業路線もトンネル部分が多くなるそうで、そこがちょっと淋しい気がします。
車窓からの眺めです、ガイドウエイという側壁があって、眺めは芳しくありませんでしたが。
時速501キロで走行中のモニター画面です、刻々と速度など車両の状況を伝えていきます。現在トンネル内を走行中で前面カメラはトンネル内の様子を捉えています。
最後に、間近で見る車両を眺めながら、実験センターを後にしました。
このリニア中央新幹線は、ビジネス客にとっては日帰り出張の範囲が広がり期待されるでしょうが、巨費を投じて敷設され、果たして採算が取れるのかどうか心配になります。しかし、この日本の素晴らしい鉄道技術は世界最先端をいくもので、これからの「日本のものづくり」の牽引車として、大いに期待されるのではないかと思います。
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