「貸切船で行く瀬戸内家島諸島、島めぐり」というツアーに、かねてから訪れてみたいと思っていた場所で楽しみに参加してきました。
家島諸島は、姫路市の沖合約18キロの瀬戸内海東部の播磨灘に、東西26.7Km,南北18.,5Kmに、家島本島、男鹿島、坊勢島、西島という大きな4島を中心に、大小40余りの島嶼で構成され、瀬戸内海国立公園に属しています。行政は姫路市に属しています。
家島諸島の概念図です。(地図は 姫路市広報の WE LOVE HIMEJI より転載させていただきました)
「家島諸島」への玄関口、姫路港です。この姫路港から小豆島や家島各島へ、連絡船が通っています。
今回乗船した、連絡船です。
連絡船は姫路港を出港します。
「操舵室」です。
正面に「男鹿島」右手に「家島本島」が見えています。靄がかからない良い日には、明石大橋から小豆島まで美しく見えるそうです。
「家島」(いえしま)
「家島」宮港に姫路港から約30分で着岸です。
港には享保年間の「延命地蔵尊」が祀られています。
貨物船も入港してきました。
「宮港」から「家島神社」に向かいます。天神浜には「詩を書き場」の石碑が建っています。菅原道真が太宰府に左遷される途中、この岩場より上陸され、詩を読まれたという伝承からこの辺りを「詩を書き場」と申し伝えられているそうです。是より北が広大な家島神社の神域となっています。
「詩を書き場」の近くに砲台場跡があります。諸外国から開国要求が高まる中、幕府は各地の大名に防備の強化を命じ、嘉永2年(1849)築かれた大筒台場の跡です。
「家島神社」です。天神浜に面した大鳥居です。ご祭神は天満天神で、家島諸島の総鎮守として播磨灘を守護する神様で、海上安全を祈願する多くの島民の信仰を集めています。長い参道の向こうには「家島十景」の一つ「天満霊樹」といわれる原生林が麓から社殿に広がっています。
「二の鳥居」です、長い石段を山頂に建つ社殿に向って上がって行きます。
稜線上にある「三の鳥居」です。
「三の鳥居」から左右に建つ石灯籠の間を本殿に向かいます。
「本殿」です。
「家島神社」から稜線の遊歩道を進むと「清水公園」に至ります。公園からは播磨灘の美しい風景を眺めることができます。男鹿島方面です。
眼下に「宮港」をも眺めることができます。
「清水公園」から浜に降りて真浦港方面に向かいます。浜に面して「海神社」があります。漁業を生活の糧としている島の人々の信仰の厚さを感じます。「海神社」は「宮浦神社」の末社としてこの飛地にあります。
「宮港」から真浦港は入江になっていて、良好な船だまりとして多くの漁船が見られます。
浜から続く街の様子です。狭い道路に多くの民家が寄添うように建てられています。
「宮浦神社」です。比叡山の僧覚円が、故郷の琵琶湖の景色に似た当地に「白髭大明神」を勧請したのが始まりとされ、明治の神仏分離の政策により、「宮浦神社」と改称されたものです。またこの地には「家島十景」の一つ「白髭霊詞」があります。
「家島本島」から船に乗り「坊勢島」へと向かいます。
「坊勢島」(ぼうぜじま)
「家島」から約15分程で「坊勢島、奈座港」に到着です。この島は特に漁業が盛んで、若い人が多いのが特徴だそうで、港には溢れる程のバイクと軽トラックが並んでいます。
「恵美酒神社」です。
平地が少ないので、このような狭い道が山肌に沿って延びています。
係留されている漁船と、山肌に林立するお墓の奇妙な取り合せです。
「坊勢島」の「奈座港」を後にします。
このような小島や岩礁があちらこちらに見られます。
「男鹿島」が見えてきました。
「男鹿島」(たんがじま)
「男鹿島」の立の浜の船着き場に約15分で到着です。
「男鹿島」に上陸し地道を砕石場の歩いていくと、車のナンバーの無い車が走ってきました。よく付近を見ると、至るところにナンバー無しの車が、不思議に思い聞くと、男鹿島には公道がほとんど無く、多くが私有道路とか、交通事故が起これば保険が摘要されるのかなと、ちょっと心配しましたが。
自然がそのままの姿で残っている素朴な本当の島らしい様相を見せていました。
「家島十景」「淡賀楯崎」の石碑です。 (男鹿島 家島の東にならびて大也 人家なし 萬樹繁く 生じたり 番人二人あり 清水有 旅船よせて 必是を汲り 鹿多く住めり)とあります。
「家島十景」「淡賀楯崎」公園から望む播磨灘の眺めです。
島全体が花崗岩で成立ち、島全体が砕石場とし化している感じがします。この砕石場から関西空港や大阪舞洲の埋立ての土砂が運ばれたということです。跡は緑化されていますが、緑に覆われるのには気の長い年次がかかりそうです。
「男鹿島」を離岸して島々を眺めながら、姫路港に向って帰港します。
「男鹿島」から約25分で無事「姫路港」に帰港しました。
播磨灘に浮かぶ家島諸島3島を今回巡ってみて、改めて風光明媚な瀬戸内海の良さを実感し、そして、まだまだ素朴な島の良さを残しながら生活を営んでいる島の人々に触合い、再度ゆっくりと訪れてみたいと強く思いました。