アッパー・イーストには美術館が立ち並びますが、ホイットニー美術館(Whitney Museum of American Art)は建物自体もアートしていて面白いですね。
大好きなジョージア・オキーフのある常設展は感激ですが、なんといっても印象的だったのは、特設展の「Bill Viola」。ホール全体が真っ暗で、映像と音とでイメージをつくるというコンテンポラリー・アートです。
一番最初の部屋は「The Stopping Mind」。4 方をスクリーンに囲まれた真ん中に立ち、映像と音を体で感じます。まるで地震のような映像の揺れのあと一瞬にして止まり静けさが。繰り返されるうちに別世界に行くような感覚に陥ります。
4 番目の「Reasons for Knocking at an Empty House」では、テレビ画面と向かいあうように木のイスとヘッドホンがあります。テレビ画面には男性の顔。しかもまばたきしたり、動いています。ずっと見ていても何も起こりません。ところが、誰かが中央のイスに座った途端、大きな音が。。。私たちが、テレビ画面の男性を見ていたと思っていたのですが、実は、この部屋は実験室で私たちが被験者。こちらが見られていたというわけです。
7 番目の「Crossing」は一番印象に残っています。大きなスクリーンが 2 枚。遠くから男性がスローモーションで歩いてきます。かなりの時間が経過して、男性が大写しになったところで、上からぽたりぽたりとしずくが落ちてきて、それが水滴であることがわかります。その水滴がどんどん増えて大きくなり、バケツをひっくり返したような水の流れになり、最後はなんと強い滝のようになります。滝がひくとあとには人影もありません。
うーん、文章で表現するものではありませんね、これは(^o^;)
作者がイメージするものを映像で表現し、それを観た人が自分のイメージをつくる、インタラクティヴなアートと言えば良いでしょうか。そもそもアートってそういうものですね(^_^)
Leave a comment