Metsは、後半戦に入り、最初のロードトリップを4勝6敗と負け越しました。その後、ホームでRockiesに3勝1敗と勝ち越して、後半戦の成績を5割としましたが、7月最後の試合で、Diamondbacksに敗れ、7月を12勝14敗と負け越して終えました。
後半戦、復活の兆しが見られないMetsでしたが、GMのMinayaは、7月31日のトレード期限までに、全く動きを見せませんでした。
Metsは、8月に入り、Diamondbacksとの4連戦残りの3試合を1勝2敗と負け越し、Cardinalsとの2連戦を1勝1敗で分けましたが、ロードに出てPadres(1勝3敗))とDiamondbacks(1勝2敗)に負け越し、ホームに帰りGiantsとの4連戦を2勝2敗で終えました。8月の成績は6勝10敗、後半戦の成績は13勝18敗、今季ここまでの通算成績は55勝63敗で、ナリーグ東地区首位のPhilliesに12.5ゲームの差をつけられ、ワイルドカード1位のRockiesに10ゲームの差をつけられ、ポストシーズン進出が絶望的な状態となりました。
後半戦に入っても、何かに取り付かれたように怪我人が続出しました。YankeesとのSubway Seriesからローテーションを守ってきたNieveが走塁で足を怪我してDL入りし、その代役としてメジャーに復帰したRookieのJon Nieseも先発3試合目に1塁へのベースカバーの際、足を怪我して脱落しました。これまで、チームの主軸として活躍してきたSheffieldも、足の状態がおもわしくなく、一時DL入りしました。また、Reyesの穴を埋めてきたCoraまでもが、両手親指の怪我で、今季の復帰を断念しました。さらに、追い討ちをかけるような出来事が起こりました。チームリーダーとして孤軍奮闘してきたWrightが、15日の試合で、Giantsの先発投手Cainが投じた速球を左側頭部(ヘルメット)に受け、退場したのです。しばらく、その場で立ち上がることができませんでしたが、幸いなことに脳しんとうという診断で、大事にいたることはありませんでした。しかし、Metsは、Wrightを15日間のDLに入れました。この結果、開幕から故障することなく、また、不振でスタメンをはずれることなくラインナップに名を連ね続けている選手は、ひとりもいなくなったのです。このような状態では、今季のポストシーズンを諦めざるを得ないでしょう。
Metsは、今後、来季を見据えた試合をする必要があります。まず、先発投手については、Nieseの代わりにブルペンからParnellを入れました。Parnellは、Putzの代役としてSet-upの役割を期待されたのですが結果を出せず、その後もブルペンであまりよい仕事をしていませんでした。先発に回り2試合目で、6回無失点という結果を出し、今後が楽しみです。しかし、その他の選手で、来季を視野に入れて育てる人材が見当たりません。3Aでよい成績を残しメジャーに再昇格したNieseは、DL入りしてしまいました。Nieseも来季の先発候補でした。野手についても、期待されていたFernando MartinezがDL入りしてしまい、来季に備えることができません。現在のラインナップで、将来を考えるべき選手は、DelgadoのDL入り後、Tatisとともに1塁を守るMurphyです。今季、レフトのスタメンでスタートしましたが、外野の守備に不安を抱え、1塁へコンバートされました。今後、1塁で起用するのか、来季、外野に戻すのか、チームは、早めの決断をすべきでしょう。
今季の目標を失ったチームにとって、今後の試合は、かなり難しいものとなるでしょう。特に、先発の柱として大活躍してきたSantanaとクローザーのK-Rodが気持ちを切らずにどこまでプロとしての仕事をすることができるか、とても気がかりなところです。2人とも今まで同様の力を発揮してくれると信じたいものです。また、DLから復帰可能な選手には、これまでの借りを返すような大活躍を期待したいものです。Metsは、新球場のオープンにより今季のチームに多くを期待したファンにひとつでもよい試合を見せなければなりません。