サブウェイシリーズ(1)

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 今年のSubway Series第1ラウンドは、New Yankee Stadiumで行われ、Yankeesの2勝1敗という結果でした。しかし、本来は、Metsの2勝1敗で終わるべきSeriesだったのです。

 初戦は、両チームの先発投手がそれぞれ役割を果たすことができませんでした。YankeesのJobaは、制球難により、5四球、2死球を与え、4回で2失点、100球を投げたところで降板しました。一方、MetsのHernandezは、5.1回で、6失点という内容で、チームのリードを守りきることができませんでした。(クローザーまで)のブルペンの出来は、Metsの方がYankeesを上回っていました。JobaをリリーフしたTomkoが4失点、Robertsonが1失点であったのに対して、Metsのブルペンは、1失点のみでした。
 7対7で迎えた終盤8回、9回にこの試合のドラマティックな展開が待ち構えていました。8回表2死後、Yankeesは、Beltranを迎えたところで、調子がよかったCokeに替えてクローザーのRiveraを投入しました。Beltranを警戒してのGirardiの采配ですが、同点の8回2死、ランナー無しの状況で、果たして替える必要があったのか疑問が残りました。結果は、案の定、Yankeesにとって最悪のものでした。Riveraは、珍しく、Beltranに四球を与え、Wrightに勝ち越しのタイムリー2塁打を浴びたのです。
 8回の裏をMetsのブルペンに抑えられたYankeesは、9回裏、まさに絶対的な守護神、MetsのK-Rodに挑みました。1死後、Jeterがヒットで出塁、Damonが三振、その際にJeterが盗塁、その後、Teixeiraが敬遠の四球、2死1、2塁で、A-RodとK-Rodの戦いとなり、ドラマはクライマックスを迎えました。結果は、A-Rodが2塁後方へのポップフライ、Yankeesは万事休すという状況でした。ところが、信じられない光景が球場を埋め尽くしたファンの眼前にあらわれたのでした。Metsの名2塁手、Castilloがそのフライを落球し、その間に2人のランナーがホームを踏み、Yankeesの劇的なサヨナラ勝ちとなったのです。
 これほど、Metsにとって、、悲惨な幕切れはありませんでした。Metsは、今シーズン、勝敗を決定づけたエラーや走塁ミス(3塁ベース踏み忘れ)を犯してきました。しかし、この試合ほど、チームにショックを与えた敗戦はないでしょう。特に、ここまで、すべてのセーブ機会をパーフェクトにこなしてきたK-Rodは、全く自分に非がない今季初のBlown Saveと敗戦を記録したのです。エラーは、ベースベールにはつきものですが、Castilloのエラーは、決して許されるべきものではありません。それは、本人がもっとも自覚しているはずです。監督のManuelは、「チームもCastilloもこの敗戦を乗り越える」と断言していました。チームの団結力が試される機会となりました。

 Metsは、初戦の敗戦を引きずることなく、第2戦をMaineの代役で、過去3年で2回目の先発となるFerdinando Nieveの好投(6.2回、2失点)で勝利(6対2)しました。初ものに弱いといわれるYankees打線に助けられた試合でしたが、初戦の悪夢を払拭することもできた収穫の多い試合となりました。しかし、第3戦は、エースSantanaが3回で9失点(Career High)という大乱調で、15対0の完封負けを喫しました。Santanaは、過去数試合、決して調子が良い状態ではありませんでした。指と足にマメを作り、それが影響しているという話もあります。この日も速球にまったく威力がなく、通常の93マイルどころか90マイルに及ばない球がほとんどでした。Yankees 打線が好調であったというよりは、Santanaの状態が最悪であった試合といえるでしょう。

 今回のSubway Seriesを見る限り、両チームともに良い状態であるとはいえません。Metsの状態はすでに述べたとおりですが、Yankeesも不安を残して、Inter Leagueの戦いに挑むことになります。不安定なRiveraとブルペンや初ものに弱い打線については指摘しましたが、先発陣もSabathiaを除いて頼りない投球がつづいています。第3戦、Burnettが7回、失点0と好投をしましたが、3回表、突如、制球を乱し、無死満塁のピンチを迎えました。幸いなことに、Metsの打線がボール球に手を出し、無失点で切り抜けました。しかし、Red Soxのようなチームが相手であったら、間違いなく、大量失点となっていたでしょう。また、A-Rodの調子が上がらないことも気がかりです。両チームとも、次の対戦までに調子を上げ、白熱したSubway Series第2ラウンドをみたいものです。

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このページは、RがJune 15, 2009 8:00 PMに書いたブログ記事です。

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