4月のヤンキース

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 Yankeesは、4月を12勝10敗という成績で終え、首位に並ぶ、Red SoxとBlue Jaysを2ゲーム差で追っています。最近の数年間、4月に負け越す年もあり、スロースタートのチームですから、それほど悪い状況ではありません。
 Bostonに3連敗した後、Detroitとの初戦を落とし、負け星が上回りましたが、その後、Yankeesは、Detroitに連勝し、30日のAngelsとの試合も制して、3連勝と波に乗ってきたようです。
 連勝の要因は、先発投手がその役割を果たしていることでしょう。Detroitとの第2戦に先発したPhil Hughesは、不調でDL入りしたWangの穴をしっかりと埋め、6回、無失点という完璧な投球をしました。昨年、開幕からローテーションの一角を任されたものの、力不足と故障により、1勝も上げることなく、メジャーのマウンドから退きました。今シーズン、再起を誓ったHughesは、最強の先発投手陣のバックアップ要員として、3Aで好成績を残しながら、待機していました。特に際立っていたのは、オフシーズンに習得したCutterです。この新たな武器と、93マイルほどの速球と得意の大きく落ちるカーブとを巧みに組み合わせ、昨年とは見違えるような安定感を示しました。この試合を見る限り、立派なローテーション投手です。翌日先発したChamberlainも、本人が認めているようにHughesの好投に刺激され、7回、1失点という力投で、今シーズン初勝利を上げました。球速もこれまでの登板より増し、得意の高速スライダーの切れ味も抜群でした。この若手2人が先発として役割を果たすと、Wangが復活してきた時、ローテーションはどうなるのでしょうか。Yankeesの首脳陣はあまり積極的ではありませんが、Joba Chamberlainをブルペンにもどす案も復活するかもしれません。Jobaの力は、1回限定の方が、より発揮されると評価する人々も多くいるからです。Jobaの役割は、今後1ヶ月の先発としての彼の成績とHughesの活躍次第ということになるでしょう。
 もうひとつ、Jobaの今後に影響を与える問題があります。今シーズン、最も懸念されているブルペンの成績です。守護神Riveraは、Bostonとの初戦で、Bayに2ランホームランを喫してBlown Saveをした後、中4日あけて、Detroitとの第3戦に9回2アウトから登板し、最初の打者、Grandersonに3ランホームランを浴びてしまいました。Riveraの被本塁打数は、年間3−4本です。それを考えると、この時期に2試合連続被弾というのは、極めてまれなことです。9回裏の攻撃を残して、8対1という状況ですから、Riveraの登板はないはずの試合でした。しかし、Albaladejoの不調から、緊急登板となったのです。準備不足の感は否めないですが、Riveraの調子が心配です。翌30日の試合にも9回登板し、難なくセーブを記録しましたが、本来の93マイルのCutterは影を潜めていました。Riveraの調子とともに、Bruneyの穴をうめるSetup Manも確立していない中で、Yankeesは、Jobaの役割を考え直す必要に迫られるかもしれません。
 5月前半には、主砲のA-Rodがラインナップに戻ってくる予定です。怪我の回復状況のみならず、新たなスキャンダルへの対処など、不安材料はありますが、彼の力がYankeesの勝利に貢献することは、誰も否定することはできません。また、例年以上に4月に低迷していたTeixeiraが本来の力を発揮することも期待されます。この2人とともに、4月にチームを牽引したSwisherとCano、安定した力を発揮したJeter、Damon、Posada、後半に力を示し始めたMatsui、予想外の活躍をしたCabreraが不動の打線を組み、"Bronx Bombers"の名に恥じない破壊力を示すと、Yankeesは、ブルペンの不安を一掃し、勝利を重ねていく可能性を秘めています。

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このページは、RがMay 1, 2009 12:00 PMに書いたブログ記事です。

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