ヤンキース絶好調

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 5月8日にA-Rodが復帰し、その試合でいきなり初球をホームラン(3ラン)して勝利を導いて以来、ヤンキースは、11勝2敗という成績で、現在9連勝中です。地区1位のBlue Jaysに1.5ゲーム差、同2位のRed Soxに1ゲーム差と迫り、地区の首位争いが激化してきました。

 ヤンキース好調の原因は、やはり、A-Rodの復帰といえるでしょう。彼の13試合の成績は、打率でみると、171 Ave.で、かなり不調のようにみえますが、ホームラン5本、打点10、四球12、出塁率382 Ave. という結果を残し、チームの勝利に大きく貢献しています。特に、5本のホームランがすべて、大事な場面で生まれています。初回の先制パンチ、追い上げの一発、そして、劇的なサヨナラホームランもあります。個人成績を上げるだけの無駄なホームランがひとつもないのです。
 また、クリーンナップ(4番打者)が固定したことで、打線に軸ができて、他の打者にもよい影響がでています。特に、3番打者Teixeiraの好成績は、彼自身が上昇気流に乗ってきたともいえますが、それ以上に、A-Rodの存在感がもたらす効果によるものでしょう。相手投手は、A-Rodが後ろに控えていることを意識して、その前の打者との勝負を急ぎ、結果として、甘い球を配球してしまうのです。A-Rod復帰前と後のTeixeiraの成績を比較すると、その差は歴然としています。25 試合で、198 Ave. 5HR、15RBIの成績に対して、13試合で、48打数17安打、354 Ave. 6HR、17RBIという数字です。開幕から絶不調で、ホームでもブーイングを浴びていたTeixeiraが実力通りの活躍をするようになったのは、A-Rodのおかげでもあるのです。

 この13試合、先発陣が安定した成績を残していることも勝利につながっています。特に、エース、Sabathiaがようやく、額面通りの働きをするようになってきました。A-Rodの復帰戦では、完封勝利をあげ、その後2試合でも、8回2失点、7回1失点と、相手打線を抑え、3連勝中です。クリーンナップとエースがその名にふさわしい役割をはたしているチームは、やはり強いです。

 9連勝は、決して楽な勝利の積み重ねではありません。その間、1点差ゲームが4試合、サヨナラ勝ちが3試合です。特に、Twinsとの4連戦では、3試合連続サヨナラ勝ちという劇的な試合が続きました。こうした神懸かり的な勝利を呼び込むチームには、誰も止められない勢いがあります。

 しかし、ヤンキースには、いくつかの課題も残されています。先発のWangと捕手Posadaの復帰は、今後、勝利を重ねる上で不可欠な要素です。Hughesは、最初の先発では、すばらしい投球をしましたが、その後、2回を抑えられず火だるまにあうなど、Quality Startができません。また、2A上がりの捕手、若手のCervelliが活躍していますが、Posadaの穴を埋めることは出来ません。
 さらに、A-Rod復帰後、話題となっているのは、5番打者の確立です。Matsuiは、太腿裏のはりの影響によるのか、全く5番打者としての役割を果たしていません。この13試合、ソロホームランを2本打っているものの、打率は、167 Ave.です。その前の3試合を含めると、得点圏では、8打数0安打です。5番打者のこの成績が、A-Rodの打率の低さに少なからず影響をあたえているのです。
 故障者の早期復帰と中軸の確立が、今後のヤンキースに求められています。

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このページは、RがMay 22, 2009 6:00 PMに書いたブログ記事です。

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